なべよこ観察隊「鍋横物語ー見たい 聞きたい 記録したい」中野区・鍋屋横丁

なべよこ観察隊は、鍋横地域協議会の課題別部会である地域センター部会の中の専門部として活動しています。メンバーの多くは青少年の育成活動、町会、PTAなどの地域活動を通して、この活動に興味をもった人たちです。日常の生活の中で、目についた地域の様子、興味を感じたまちの様子をそれぞれ出し合い、実際にまちを歩いて観察しました。

第1章【5】(1)西洋建築の家(本町4-37)

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 本町4丁目の西片邸は、地域でもめずらしい洋館です。

西片秋子・談

 大正10年に日本の薬学隆士を夫に持つドイツ人・高橋ルイゼさんがこの洋館を建て、住んでいましたが、義父(朝三)がルイゼさんからこの家を買い取りました。

 建築後70年以上たっていますが、外壁を何回か塗り替えた以外は内部はほとんど当時のままで、建具など全く狂いがなく現在も使用しています。今では想像もつきませんが、当時は隣の林さん宅と2軒だけで周囲は見渡す限り畑でした。

 小学生は写生というとこの洋館を描いていました。

 

※高橋ルイゼさんについて
林保雄・談

上下に開閉する窓

  ルイゼさんは、私が知っている昭和3年頃には小づくりの品のいいおばあさんでした。いかにもドイツ人らしく、当時出入りの植木屋さんの話によると、あと少し仕事をすれば終わるという時でも、「時間だから帰りなさい」また、早く終わって帰ろうとすると、「時間までやりなさい」と言われたそうです。

 ドイツ建築のお邸は大変頑丈で、簡単には壊せないと大工さんが言っていました。

 

庭の梅の本

 樹齢およそ60~70年の立派な2本の梅の木は、毎年直径4cmほどもある大きな実が40~50kgもとれるそうで寸。

 西片さんはこの実を使って、ジャムやジュース、また甘露煮や梅干しなどを作り、親しい方やご近所の方がたにお分けして喜ばれているそうです。