なべよこ観察隊「鍋横物語ー見たい 聞きたい 記録したい」中野区・鍋屋横丁

なべよこ観察隊は、鍋横地域協議会の課題別部会である地域センター部会の中の専門部として活動しています。メンバーの多くは青少年の育成活動、町会、PTAなどの地域活動を通して、この活動に興味をもった人たちです。日常の生活の中で、目についた地域の様子、興味を感じたまちの様子をそれぞれ出し合い、実際にまちを歩いて観察しました。

第2章【9】(1)本郷氷川神社

本郷氷川神社

本郷氷川神社

 新しい鳥居(平成10年5月建立)をくぐると境内に、奉納天保4年(1833年)と書かれた狛犬が対に置かれています。

 一方はお乳を飲ませている狛犬で、もう一方は子守をするかのように子の背中に足をかけています。

 狛犬は中国・朝鮮を経て渡来したといわれ、もともと宮中で魔よけに用いられていたものが、神域を護る目的で寺院や神社にも置かれるようになりました。

 口の開いたもの(阿あ=物事の始め)と閉じたもの(吽うん=物事の終わり)を一対に左右に置くのが一般的のようです。子供がいるのを「子取りの狛犬」、足の下に玉を持つのを「王取りの狛犬」というそうです。

本郷氷川神社

本郷氷川神社

 社殿の裏に明治35年建立の本郷道改修記念碑があります。当時の本郷道は神社の前を東に延びる道で成願寺裏から本郷水車場へ製粉、搗立用の穀物を運ぶ重い馬車や荷車が通いました。

 記念碑には、この本郷道が水車場へ往復する馬車のため損壊し通行に困り、村の有力者や水車所有者、近辺の住民の寄付金によって、明治33年4月から2年4か月をかけて改修が行われたことが記されています。