なべよこ観察隊「鍋横物語ー見たい 聞きたい 記録したい」中野区・鍋屋横丁

なべよこ観察隊は、鍋横地域協議会の課題別部会である地域センター部会の中の専門部として活動しています。メンバーの多くは青少年の育成活動、町会、PTAなどの地域活動を通して、この活動に興味をもった人たちです。日常の生活の中で、目についた地域の様子、興味を感じたまちの様子をそれぞれ出し合い、実際にまちを歩いて観察しました。

第2章【10】(1)目白三平随筆集

平成10年まであった椎の木

平成10年まであった椎の木

 屋根から突き出した木について作家中村武志(1909年~1992年)がこの著書の中にこう書いています。「そこには先住者がいた。二人ではなく2本の椎の木たった。

 家を建てるには、椎の木は邪魔である。しかし先往者であり、樹齢55年の大木を伐るのは惜しい。・・・二ヵ月間悩みに悩んだ揚げ句、ついに先往者は家の中に取り込むことにした。

 1本は応接間、もう1本はサンルームの屋根を貫いて枝葉を繁らせることになった。・・・」