なべよこ観察隊「鍋横物語ー見たい 聞きたい 記録したい」中野区・鍋屋横丁

なべよこ観察隊は、鍋横地域協議会の課題別部会である地域センター部会の中の専門部として活動しています。メンバーの多くは青少年の育成活動、町会、PTAなどの地域活動を通して、この活動に興味をもった人たちです。日常の生活の中で、目についた地域の様子、興味を感じたまちの様子をそれぞれ出し合い、実際にまちを歩いて観察しました。

第3章【2】(4)印刷ひとすじ 語り部:西田惣一郎(大正6年生)

語り部:西田惣一郎(大正6年生)

語り部:西田惣一郎(大正6年生)

 通称、字鍋屋横丁と言われていた西町1番地(現本町4-38)に生まれ、昭和5年に学校を卒業して本町通り3丁目(現本町3-31)にあった印刷所で働くようになりました。

 この頃鍋横交差点そのば日替わりメニューで評判の洋食屋(平成9年発行『見たい聞きたい記録したい』参照)のメニューの印刷をまかされていました。

 当時としては珍しい○○ド・サラダとかロブスター等西洋風の書き方で新しい感じがしたのを覚えています。コック長が大変厳しい人で、そばを通ると「あぶないからどけ!」とよく言われましたが、通ううちに可愛いがられるようになりました。

 鍋横交差点には手信号があり、怖そうな警官が操作していたのをよく見かけましたが、その警官と軍隊で出会ったときはびっくりしました。

 昭和29年に独立して印刷屋を始めました。印刷業に関って60年余年、昔は活字を拾っての印刷でしたが、今はコンピューター処理されるようになり、ずいぶん楽になりました。