なべよこ観察隊「鍋横物語ー見たい 聞きたい 記録したい」中野区・鍋屋横丁

なべよこ観察隊は、鍋横地域協議会の課題別部会である地域センター部会の中の専門部として活動しています。メンバーの多くは青少年の育成活動、町会、PTAなどの地域活動を通して、この活動に興味をもった人たちです。日常の生活の中で、目についた地域の様子、興味を感じたまちの様子をそれぞれ出し合い、実際にまちを歩いて観察しました。

第3章【2】(10)ラジオは注文を受けてから 語り部:小澤岩男(昭和5年生)

語り部:小澤岩男(昭和5年生)

語り部:小澤岩男(昭和5年生)

 兄が、昭和28年に本郷通り(スーパーつかさの前)に清和電機を開店し、私も働くようになりました。当時は電気屋で扱うものといったら電球と電熱器くらいでした。電気蓄音機などは、神田で部品を買ってきて、組み立てて売っていました。

 ラジオも「セミ完」(セミ完成品)といって、外側だけ店先に展示して、お客さんの注文を受けてから中身をつくる、というやり方をしていたんです。

 テレビも同じでしたが、昭和34年の皇太子御成婚のころから、大量に売れはじめて追いつかなくなりました。大晦日にテレビ50台納めたこともありました。

 昭和43年、今の所(本町5-40)に越してきました。「タカラ館」という映画館があった場所だそうですが、あまり覚えていないです。

 そのころ、大和会商店街のつきあたりに立正佼成会の聖堂があったので大勢の人がお参りに来て、賑やかで、まさに「門前市をなす」という感じでしたよ。